ー野に咲く花の冒険譚ー




「俺が,憶えてる。これから先もずっと。お前がいつか救われた後も,ずっと憶えててやる。お前のことも,お前の経験や苦悩も。例え理解してやれる日が一生来なくても」



僕の孤独を。

僕の生きる罪を。

僕だけのものに,しないでくれる。

痛ましげに顔を歪めるタルトを見て,可哀想と言う本当の意味を知った。 

そうだ。

僕はずっと,沢山のもののせいで,可哀想な子供だった。

奪われ,与えられ,奪われ,何もなくなって。

それでも電池の入った玩具のように,ただ動くための命だけはあった。

それなのに,周りが不幸になったから。

僕は自分が可哀想だと言うことすら,認めてあげられなかった。

だけど,僕はもう,そんな人生を断ち切り新しい場所に立っている。

もう今の僕は,可哀想じゃない。

僕は今,自分の全てに決断し,選ぶことが出来ている。

僕はそれがとても酷なことだと分かっていながら



「頼む。お前の重荷になるまでは」



タルトの言葉を受け入れた。