「…もしかして、あこ?ここで何してんの」

『いや。それはこっちのセリフでしょ』






補習教室に入ってきたのは、同じクラスで幼馴染の蓮斗。



赤点を取るようなやつじゃないと思っていたのに、清々しい顔をして教室に入ってきたから、入る部屋を間違えたのかと思った。



でも今日、この学校で使われている教室はここだけと聞いている。




『蓮斗が補習なんて』

「俺が賢いと思ってた?そんなわけないだろ」

『いや。堂々と言うことじゃないから。てか他にももっと席あるでしょ?暑いから隣座らないで』

「どこ座っても暑いのは一緒だって」