家での気まずさが、日に日に重苦しく感じ始めた頃、母も、以前に比べると、家にいる時間が減った。

以前ならば、まずなかったことだが、かなり遅くに帰ってくることも多い。

今頃、私と純くんで依頼した興信所が、色々調べてくれているだろうけれど、やはり母は不倫でもしているのだろう。

以前なら、そんなことは耐えられなかったが、今はもう母にどんな秘密があったとしても驚かない気がする。

私は私で、もう純くんと肌を重ねることに、何の罪悪感もなくなり、平気でホテルへ行くようにもなった。


しばらくすると、興信所から連絡があり、純くんと話を聞きに行った。

探偵は淡々と、

「まず、結論から申し上げます。お二人とも、特別養子縁組になってはいますが、ご両親とは血縁があります」 

そう言われ、私と純くんは顔を見合わせた。