その甘さに、くらくら。

「さつきめ……、さつきめ……」

 くらくら、くらくら。何も考えられない。喋ったつもりはないのに、勝手に口から声が漏れている。五月女を呼んでいる。さつきめ。さつきめ。

 血が甘すぎる。くらくら。くらくら。止まらない。止められない。どんどん狂っていく。

 血を飲み合う。舌を喰み合う。気持ちいい。気持ちいい。どこもかしこも気持ちよくて、快楽に気が狂う。

 血が甘すぎる。五月女。五月女。狂う。五月女。血が甘すぎる。

 血が、甘すぎる。

 血が、甘すぎる。

 ああ、これが。

 この血が。

 俺だけのもの。

 五月女。五月女。

 五月女は俺のヴァンパイア。

 俺は五月女のヴァンパイア。

 くらくら、くらくら。

 血が、甘すぎる。

 血が、甘すぎる。

 ああ、ああ。

 五月女がいないと。

 俺は。

 俺はもう。

 五月女がいないと。

 生きていけない。

 くらくら、くらくら。

 血が、甘すぎる。



END