不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−

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休憩時間中の職員室は生徒たちの姿が多くて、先生たちも忙しそうだ。
私は職員室の入り口の前に立って近くにいる先生に頼んで小高先生を呼んでもらうことにした。

一応、生徒は職員室に立ち入り禁止になっている。
先生からの許可が降りれば別だけれど。


「森村か、どうした?」


私の姿お認めた小高先生が足早に近づいてきて言った。
その表情は笑みを貼り付けていて、なんというか、素直に気持ちが悪い。

私が弱みを握っているから嫌われてしまわないように必死になっているのが伝わってくる。
小高先生に笑みを見せ荒れたって少しも嬉しくないので、私は無視しておいた。


「ちょっと話しがあるんですけど」


他の先生たちもいる手前、敬語は崩さずにそう言った。
ここじゃ話せないことに小高先生は一瞬嫌そうな表情を浮かべたけれど、もちろん私に逆らうことはできない。
すぐに元の笑顔に戻ると「わかった。隣の会議室へ移動しようか」と、言ったのだった。