「お、おはよう」
私もぎこちなく、口の中でもごもごと挨拶をする。
それだけで自分の頬が赤く染まるのがわかった。
今の声、正広に届いただろうか。
緊張して心臓がドクドクと早鐘を打っている。
そんな私のすぐ前を通って正広は自分の席へと向かう。
正広が通った瞬間少し風が起こって爽やかな香りがただよってきた。
シャンプーの匂いかもしれない。
私は心をくすぐられている気分になって落ち着かない。
早く自分の席に戻りたいけれど、優はいつまでも私の椅子を使っていて返す気はなさそうだ。
それを見ているとまた腹が立ってきて、私はそそくさとベランダへ向かった。
正広が前を通った、そのときめきを負の感情で塗りつぶしたくはなかった。
まぁいい。
今日は気分がいいから優に席を使わせてやってもいい。
私はそう思い、ベランダから街の景色を見下ろしたのだった。
私もぎこちなく、口の中でもごもごと挨拶をする。
それだけで自分の頬が赤く染まるのがわかった。
今の声、正広に届いただろうか。
緊張して心臓がドクドクと早鐘を打っている。
そんな私のすぐ前を通って正広は自分の席へと向かう。
正広が通った瞬間少し風が起こって爽やかな香りがただよってきた。
シャンプーの匂いかもしれない。
私は心をくすぐられている気分になって落ち着かない。
早く自分の席に戻りたいけれど、優はいつまでも私の椅子を使っていて返す気はなさそうだ。
それを見ているとまた腹が立ってきて、私はそそくさとベランダへ向かった。
正広が前を通った、そのときめきを負の感情で塗りつぶしたくはなかった。
まぁいい。
今日は気分がいいから優に席を使わせてやってもいい。
私はそう思い、ベランダから街の景色を見下ろしたのだった。



