不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−


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ホームルームが終われば当然職員室へ向かうと思っていたのだけれど、教室を出た
小高先生は足早に別の場所へと移動していた。
なぜか体育館のある別館へと入っていくと、躊躇することなく女子更衣室まで移動していたのだ。

通路が狭い別館では振り向かれれば後をつけてきたことがバレてしまう。
私は柱の影に身を潜めて小高先生の動向を伺った。
先生は女子更衣室の前で立ち止まるとキョロキョロと周囲を確認し、誰もいないことがわるとポケットから銀色に光る鍵を取り出した。
それを更衣室のドアノブに差し込む。

その光景に心臓が早鐘を打ち始める。
体育教師でもない小高先生が、どうしてそんなものを持っているんだろう。

でも、先生であれば誰でも合鍵くらいは簡単に作れてしまいそうだ。
小高先生は手早く鍵を開けると女子更衣室にスッと体を滑り込ませた。

すぐに外へ出るためか、ドアは開けっ放しだ。
私は柱から身を乗り出して様子を伺う。
小高は更衣室の手前に置かれている大きめのゴミ箱へ近づいていくと、膝をついてなにかしはじめた。

その手元に一瞬見えたのは黒い箱のようなものだった。
それはゴミ箱の内側につけられていたようだ。

ゴクリと唾を飲み込んでその様子を見つめる。
小高先生は素早い手付きでなにかを終えると、すぐに更衣室から出てきたのだった。