不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−

☆☆☆

風翔に鳥殺しの証拠を掴んだことを伝えるのは、学校内では無理だと悟った。
普段風翔と私は会話をしない。

そもそも根暗同士がなにか話をしあっていたらそれだけで目立ってしまう。
そこで私は昇降口の近くで風翔が登校してくるのを待つことにした。

幸い、30分も早く家を出てきたおかげでまだ登校時間には少し早い。
風翔もそろそろやってくるだろう。
そう考えていると、案の定なにも知らない風翔がやってきた。


「おはよう」


下駄箱の影に隠れていた私は笑みを浮かべて風翔に声をかける。
ここで誰かに話かけられるとは思っていなかったのだろう、風翔は驚いた様子でこちらを見た。

けれどそれもほんの一瞬のことで、すぐにいつものように無表情になる。
風翔は返事もせずに靴を履き替えて教室へ向かおうとするので、私は少し強引にその前に立ちはだかった。


「人が挨拶してるんだからさ、返事くらいしようよ?」


あくまで優しい声で、笑顔を絶やさずに言う。
けれどそれは風翔にとって意味が悪いものだったかもしれない。