不穏ラジオ−この番組ではみんなの秘密を暴露します−

☆☆☆

正広に失恋した日の夜はほとんど食事も取らず、お風呂もシャワーで済ませて自室にこもっていた。
なにをする気も起きない。
楽しいテレビを見る気分にもなれない。

すっかり沈み込んでいても、ベッドの中に入っているとあの音楽が聞こえてきた。
不穏ラジオの始まりを教えて軽快な音楽に思わず耳を塞ぐ。
やめて!

今日はそんなもの聞きたい気分じゃない!
必死に耳を塞いでみても、音は脳に直接届いているから遮断することはできない。
音楽が軽快だからこそ、余計に胸がざわついた。

このまま目を閉じて眠ってしまいたかったけえど、さすがにそれも難しそうだ。
不穏ラジオのおかげで人生が変わりつつあったけれど、こうして毎日強制的に聞かされることには辟易した気分になってしまう。

失恋したときくらい、そっとしておいてよ。
心の中で毒づいてみてもラジオは止まらない。
やがていつもの男性DJの声が聞こえ始めた。