悠久の絃

もう!なんで、それでいいか、なんて言っちゃうの!ダメに決まってるじゃん!

無理無理無理、、恥ずかしすぎて出られないよ、、、


お風呂の中でぶくぶくと泡を吹かせて、怒りを吐いた。




脱衣所に戻ると、綺麗に畳まれたトレーナーとハーフパンツが置いてある。



、、、着てみたけど、大きい、、



トレーナーは裾を捲らないとおばけみたいになっちゃうし、ハーフパンツは胸まで上げて紐を締めないと落ちてきちゃう、、、



なんとかリビングまで戻ってくると、みんなソファの前に集まってた。

悠「おかえり。ふふっやっぱり大きいね。こっちおいで。」


笑い事じゃないのに!

なんて思いながらみんなの方に行くと、、、



おっと、、


悠「僕よりすごい人達がいるからさ、聞いておいてもらお。」


いやいやいや、そんなこと言われましても、、


「いや〜、、、だって、今日退院したんですよ?」


悠「来た時に緊張し過ぎて呼吸を乱したのはどこの誰?」


うっ、、ここの私ですけど、、、

「でもっ!でも、過呼吸じゃないですか!喘息じゃないです!」


悠「過呼吸から喘息の発作が起こりやすいって麻河先生に聞かなかった?

ほら、頑張りな。1分だけ。」


1分だけなら、、、


ここおいで、と言う悠先生の足の間に座って、トレーナーを少し捲った。


父「よーし、偉いな〜ゆっくり深呼吸しようね。」


実際は20秒くらいなんだけど、体感は5分。

やっと終わった。


父「心臓も肺も大丈夫だよ。問題なし。」


やった!

振り向いて悠先生の顔を見ると、悠先生も笑ってくれた。


悠「ごめんいとちゃん。もう1人聴きたそうな人がいるからもう1回頑張れる?」


えっ?

前を向くと、



「りょう、、、と、、くん、、」


音道「瀬堂先生が担当医なんて、聞きたくなっちゃうじゃん?いい?」


いい?なんて聞きつつも、もうステートを手に持ってるし、悠先生もトレーナーを捲ってる。

音道「よし、ゆっくり深呼吸して。」