夜星「わかった。それは俺から医局長に伝えておくよ。」

上宮「赤城くん、それは相当な覚悟がいるぞ。仕事をしながらなんてかなりキツいと思うぞ。それにまだ2年目の研修医だろ。やっと希望していた小児科に入れたのに、いいのか?」

「覚悟は出来てます。何かあっても、実家が近くにあるので。」

夜星「そうか。とにかく、このことは上に話してみる。ただ、まだ2、3ヶ月は入院なんだ。ゆっくり決めていこう。
赤城くん、喘息の治療はどのように行うの?計画立てられた?」

「はい。とりあえず、目が覚めたら喘息の原因と、治療方法を話そうと思います。初日は治療しないで、翌日から吸入を始めようと思います。僕と、呼吸器内科で同期の椎名という医師と一緒に治療します。」

上宮「赤城くんと同期ってことは、椎名先生も研修医ってこと?」

「はい。そうです。」

上宮「そうなんだ。まあ、赤城くんも優秀だし、大丈夫だとは思うけど、何かあったらすぐ相談するんだよ。」

「はい!ありがとうございます。
あの、夜星先生。本当にいいんですか?嫌われ役なんか僕がやりますよ。」

夜星「うん。いいんだよ。俺はなるべく彼女に厳しく接する。だから、赤城先生は彼女の心のよりどころになってあげて。治療、治療以外も絶対辛いから。赤城先生はなるべく彼女に優しくしてあげて。まあ、赤城先生は元々優しいから大丈夫だと思うけど。」

「わかりました。頑張ります。」

上宮「じゃ!解散しよう。目が覚めたら連絡1本ちょうだい。」

夜星「はい。では、それぞれの仕事に行きましょう。赤城先生、行こう。」

「はい!」