理緒は決意した。 
休むこと以外で、今の症状は治まらない。
誠一郎の治療も゙無駄にしてしまう。

理緒は翌日、法律事務所に休職手当を出し、
バレエ教室の緑川先生にも電話し、
主治医の判断でしばらくバレエを休むと伝えた。
そのあと、ピアノ教室にも同様に伝えた。

皆さんは、

「お大事にね」
「お体大切にね」
「あなたなら大丈夫よ」

と優しく声をかけてくれた。
ありがとうございます、すぐ良くなるので大丈夫ですと伝える理緒だったが、内心全く大丈夫だとは、思っていなかった。

これからの1ヶ月はきっと地獄が待っている。
理由はそう確信していた。