ワインとチーズとバレエと教授



理緒は眩しい朝日が差し込んでようやく目を覚ました。また電子ピアノの上で眠ってしまったようだ。

時計を見ると朝6時だった。すぐに、洗顔と歯を磨き、メイクをした。水色のブラウスを着て、その上にスーツを身に着けカバンを手に取った。

「あ、朝ごはん食べるのを忘れた」

空腹感がもうない理緒は仕方なく、カットしておいたフルーツをタッパから取り出し無理やり口に運んだ。そして、ハイヒールを履いて法律事務所へ向かった。