ワインとチーズとバレエと教授


誠一郎は、理緒の マンションから帰宅し,
シャワーを浴びながら理緒のこと考えていた。

理緒の部屋は可愛らしかった。所々、ロココ調の
インテリアがありバレエを思わせるものが複数あった。

小さなバレリーナが回るオルゴールも置いてあった。

一番気になったのはベッドだ。
そこの横にある薬とペットボトルと食料ー

理緒はもう、歩けなくなってきてるのではないかー?
食事など、作れるほどの、体力などないのではないかー?
食べる気力すらないのではないかー?

だから栄養失調になっているのではないかー?

誠一郎はそんなふうに思った。

シャワーから上がり髪をささっとドライヤーで乾かすと、そのまま冷蔵庫を開けて、ビールを飲んだ。

誠一郎は真剣に理緒との同棲を考えたいと思い始めた。

そしたら食事の管理は少なくとも自分の目が届くだろうし、理緒の栄養失調も治るだろう。

でも、そのためには亮二と、どこかで会わなければならない…。

そして、こんなに早く二人の関係を進めていいのだろうかー?と思う誠一郎もいた。

「理緒とはゆっくり進めたい」

そう山本医師に言ったはずなのに、
どこか自分は理緒との関係を急いでいる。

理緒が悪くなる前にー
理緒が歩けるうちにー
理緒が元気なうちにー

いや、治らないと決まったわけじゃない。

リカバリーがうまくいけば、
元の生活に戻れるかもしれない。

バレエは無理でも普通の生活に。

そう思いながら誠一郎は眠りについた。