ワインとチーズとバレエと教授



自分が捨てられないために
もっと、頑張るよう
追い立てられている
ようにも思えた。

パーティーも
行きたい訳では無い。

五つ星ホテルも
リゾートも
クルーズも
嬉しかったが
どこかで負担だった。

でも、亮二には
感謝している。

死にかけている理緒を救った。
そして、新しい世界を見せてくれた。
そしてバレエもさせてくれ
今のマンションも
亮二が負担してくれている。

だが、理緒は、亮二の
どこかにある打算を
許せずにいた。

本当は打算と言っても
無意識だったのかも知れない。

でも、どこかで
自分を人形のように
扱っていたのは事実だと思った。

では、あのまま
虐待されて
死んでいた方が良かったのか?

亮二が、なぜ
慢性疲労症候群を
隠していたかの
真相は分からない。

ただ、バレエを奪ったら
理緒が壊れると思ったのか…
なら、そのまま
やらせてやろうと思ったのか…

でも、きっと誠一郎は
そんな亮二を怒っているだろうと
理緒は思っていた。

だから、誠一郎の前では
亮二の話は控えた。