ワインとチーズとバレエと教授



そんなことを考えていると、簡単にスープが出来た。あとは、肉か魚のどちらかを調理し、副菜の野菜系を作る。

理由は正直、もう料理が面倒くさくなってきた。

誠一郎の為なら作りたいが、自分のためには作りたいと思わない。

タンパク質を取るんだったら、目玉焼きとベーコンでいいー

まるで朝食のような簡単なメニューだが、食べる気もしない料理を、疲れてまで作ろうと思わなくなった。

亮二といた頃はそうとう、凝ったメニューを
作っていた。

亮二のことを、理緒がふと思い出した。
しばらく会っていない。

最後にあった日は最悪だった。

理緒が過集中の離脱症状に苦しんできたとき、亮二はたこ焼きを持って来た。

なのに包丁を振り回し出ていけと怒鳴った。

亮二のことは好きだった。でも、捨てられたくなくて頑張った自分と、頑張れば頑張るほど周囲に理緒を、自分の手柄のように自慢している亮二を知っているから、自分は、追い出されるかも知れない弱みを握られ、利用されていると感じていた。

そう、理緒は、次第に自分が亮二に「利用された」と感じ始めた。