理緒は待ち合わせの15分前に、ホテルに到着した。
ワインの試飲会の会場は、もう人が賑わっている。
有名なイタリアンシェフとソムリエのコラボだ。
実は理緒は、そのシェフの店に亮二と行ったことがある。味は美味しかった。
でも、今は亮二の事は今は思い出したくない。
そう思っていると、11時ピッタリにシェフとソムリエが登場し挨拶を初めた。
誠一郎の姿はまだ見えない。LINEを見ても、何のメッセージもない。理緒はもう少し待つことにした。
窓を見ると、雨が激しくなってきた。
11時20分になっても誠一郎はホテルに現れなかった。
「何かあったのかしら…」
LINEにメッセージを入れたが、既読はつかなかった。理緒は背中から冷たい汗が流れた。
事故ー?
まさか…
そのとき、雷がなった。
「お客様、ワインの試飲会はこちらです」
ホテルの従業員が、笑顔で話かけてきた。
「いえ、人と待ち合わせをしてまして…」
「そうでしたか、ワインの試飲会は、夜まで行われますので、あ、お客様…」
理緒はいてもたってもいられず、誠一郎を探しにホテを飛び出した。

