【短】みやまの花嫁



こくりと頷いて永悟を見ると、細長い筒を手に持ち、先の平べったいところに青く染まった山の一部を乗せて、ぱくりと食べている。

わたしも真似をして、赤く染まった山を食べてみると、氷みたいに冷たくて、でも甘かった。




「冷たい……」


「ハハッ、氷だからな!」




やっぱり、氷なんだ。

こんなに柔らかいなんて不思議。


わたしと永悟はゆっくりとかき氷を食べながら、石畳のさらに奥、拝殿の方に人が流れていくのを眺めた。

深山祭りは奉納の舞が“目玉イベント”なんだって。




「なぁ、弥世ってしょうらいの夢、ある?」


「しょうらいの夢……? ……およめさん」


「えー? そんなん楽しいの? もっとさぁ、スポーツ選手とか」