【短】みやまの花嫁

「神かくしってなんだよー?」


「人が消えることじゃ。山の中に入ろうとする悪い子供は、洞窟に閉じ込められて神様に捧げられてしまうぞ!」


「神様に……?」




わたし、悪い子なのかな……。




「うげーっ、そんなのひでぇぞ!」


「人を捧げることで神様のお怒りが鎮まって、平和に暮らせるんじゃ。悪い子供がいたら、大人は躊躇わんぞ」


「ま、マジかよ……」


「……」




ぎゅっと、わたしの手を握る永悟の力が強くなった。

男の人は組んだ腕を解くと、鋭い目でわたし達を見る。




「分かったら、もう二度と山に入ってはいかんぞ」


「わ、分かったよ……」


「……」




俯いて口を閉ざすと、男の人は「限度を持ってお祭りに参加するんじゃ」と言い残して去っていった。

隣で、永悟が「はぁ~……」と肩の力を抜く。