「ありがとうございます……」
右手に収まった冷たい瓶は、きらきらとしていて眩しい。
胸がくすぐったくなるような、どきどきするような、不思議な感覚。
「よし、それじゃあ開けるぞ!」
「開ける……?」
「お前、ラムネ飲んだことないのか?」
「……うん」
目を丸くした男の子は、「それじゃあ見てろ」と桃色の蓋を取った。
それを輪っかと変な形のものに分解して、変な形のものを瓶の上に押し当てる。
「これをおしこんで、しばらく待つと……ほら、飲めるようになるんだ! お前もやってみな」
「……」
こくりと頷いて、男の子の真似をしようとしたのだけれど……右手は瓶、左手は串で塞がっていて動けなかった。
男の子は串を咥えて手を空けていたけれど、わたしもそうするべきなのかな……。



