紙袋をのぞいてみると、5枚のクッキー。

そして、そのクッキーからはぴらぴらと小さな紙切れが見えていた。


「“フォーチュンクッキー”か…」


 おじさんが作ったのか?

なんてキモチ悪い想像をかき消して、一枚口に放り込んだ。



 パリっと生地を軽く噛んで、器用に紙だけ引き抜いた。

そこにはラベルのようなサイズの小さな紙に、かわいい字で書かれていた。



 まるで、これからのオレを暗示するかのように。





「素敵な出会いがあります、ねぇ…」



 少しだけ甘い香りがオレを包んだ。



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