彼は、さらさらの黒髪と、少し青みがかった黒色の瞳。そして、180cm越えの高身長。
それは、女子がほっとかないわけだ。

…でも、露木先輩のような人は、遠くから眺めているくらいがちょうどいい。

「ねぇ!あれって、黒王子じゃない!?」

七海ちゃんに言われて気づいたけど、私たちの隣の席にいるイケメン…露木先輩だ…

「ほんとだねー!食堂に来ることなんて、ほとんどないのに…。」

そう、食堂にはほとんど来ないはずの露木先輩が、珍しく来ていたのだ。

私たちが騒いでいると、露木先輩は、立ち上がりこちらに歩いてきた。