沼甘総長は、左手の薬指を独占したい



壮太は俺のダチだ。

暴走族仲間の中で俺が心を許している、数少ないメンバーの一人。



オマエが幸せになること、邪魔しちゃダメだってわかってる。

応援しなきゃいけない立場だってことも。



わかってはいるけれど……



壮太、マジでごめん。

姫野だけは、誰にも渡したくない。



「総長。俺さ、サクッと姫野さん誘ってくるね」



今から告りに行くつもり?



「オイ、待て!」


「どうしたの? 俺の手なんか掴んじゃって」


「姫野を……誘いに行かないで欲しい……」


「なんで、なんで?」




それは……




「大好きでたまらないから……姫野のこと……」