沼甘総長は、左手の薬指を独占したい




凛と揺れる東条くんの瞳が、私の瞳を貫いてくる。

そんなハチミツみたいな甘い視線を注がれたら、心臓が溶かされちゃうのに。



「私も思ってたよ……」


「なんて?」


「もう少し……東条くんと一緒にいられたらなって……」



素直な思いを吐き出せたのは、このままバイバイは嫌だったから。





夜の遊園地を、東条くんと二人で歩く。


「ちょっと待ってて」


東条くんがいきなり駆けだした先は、観覧車の券売機。

チケットを2枚持って、私のところに戻ってきた。



「観覧車に乗るってこと?」


「嫌?」


「ううん、嫌とかじゃなくて。その逆で。……嬉しい……なって」


「お金払うとか言われたら、俺、キレるからな」