東条くんは、全く笑わない。
不機嫌そうな顔で、ずっと顔をしかめている。
でも……
東条くんの言葉を聞いて、私の心が幸せな気分になるのはなぜかな?
すっごく温かい気持ちを、プレゼントされているような。
満たされた幸福感に浸れるんだ。
食べ物だけじゃなく、こんなにたくさんのものをもらったんだもん。
東条くんに何か、お礼をしたいな。
これ以上食べ物を買ったら、帯で締めつけられているお腹が苦しくなっちゃいそうだし。
あっ!
私はカラフルに彩られた出店を指さした。
「東条くん、ベンチに座る前にアレやらない?」
「ヨーヨー釣り?」
「私がやりたいんだ。東条くんの分も私が払うから」
「お金は俺が払う」



