沼甘総長は、左手の薬指を独占したい



東条くんは、全く笑わない。

不機嫌そうな顔で、ずっと顔をしかめている。


でも……


東条くんの言葉を聞いて、私の心が幸せな気分になるのはなぜかな?


すっごく温かい気持ちを、プレゼントされているような。

満たされた幸福感に浸れるんだ。



食べ物だけじゃなく、こんなにたくさんのものをもらったんだもん。

東条くんに何か、お礼をしたいな。


これ以上食べ物を買ったら、帯で締めつけられているお腹が苦しくなっちゃいそうだし。


あっ!


私はカラフルに彩られた出店を指さした。



「東条くん、ベンチに座る前にアレやらない?」


「ヨーヨー釣り?」


「私がやりたいんだ。東条くんの分も私が払うから」


「お金は俺が払う」