沼甘総長は、左手の薬指を独占したい



東条くんが買ったものを、再度確認してみる。


『たこ焼き』

『グルグルウインナー』

『りんご飴』



これって……

私が市の花火大会に行って、食べたいってアズちゃんに言ったものだ。

全部、2個ずつ買ってくれてある。



「あそこのベンチに座って食べるか」



もしかして……

あの時の話を聞いて、私のために買ってくれたの?


ただでもらうのは申し訳ないし、お財布お財布。



「お金払うね」


「いらない」


「そういうわけには……」


「姫野に買ってあげたくなった。だから俺が勝手に買った」


「でも……」


「急に誘って悪かったな、花火。俺に付き合ってくれたお礼だと思って、おいしく食べてくれればそれでいい」


「本当にいいの?」


「ああ」


「……あっ、ありがとう」