東条くんは険しい顔で、さっとお兄さんの背後に回った。
私に肩に絡まるお兄さんの腕を掴み、背中辺りでひねり上げている。
「痛いっ……マジで痛いって。手を放せ」
「これでギブ? お兄さん、自分は強いって言ってなかった? 俺、護身術しか使ってないんだけど」
「痛たたたた……。マジで手を離せってば」
「二度と姫野に近づかないって約束できるなら、見逃してやる」
「近づかない。約束する。野いちご学園にも、手出ししないから!」
「絶対だからな!」
東条くんはドスの利いた声を張り上げると
「俺は百目鬼(トドメキ)の総長、東条朝都だ。今度俺の大事な奴らを傷つけたら、俺は地獄の果てまでオマエを追いかけまわすからな!」
腕をぶん回しながら、お兄さんを放り投げた。



