沼甘総長は、左手の薬指を独占したい



暴走族のアジトって言うのかな?

ガラスが割れまくっている、薄暗い倉庫。


そこに呼び出されて。

ガラの悪いお兄ちゃんたちに囲まれて。

野球のバッドを、荒っぽく振り回されちゃうとか?



ひぃえぇぇぇ……


総長怖すぎ。

魔王より怖すぎ。


どどど……どうしよう……





「夜の7時……」


「ん?」


「遊園地の入り口……集合な……」


「えっ?」



急に東条くんの声が、照れた様に弱々しくなったけど。



「買った浴衣……ちゃんと着てこいよ……」



恥ずかしそうに私から視線をそらして、頭の後ろを掻いているけど。



なぜ?



東条くんの顔、真っ赤だよ。

耳までピンクに染まってるよ。


いきなりの豹変ぶり。

彼に何が起きたの?