「ふふっ、びっくりした?
 来ちゃったー!」


 来ちゃったじゃないよ!
 いきなり現れた美少女ふたりに、メリッサはもちろん驚いているし、下校途上の男子生徒達の注目が集まっている。


 私はメリッサの手を引いて、クレイトンコンビを連れて、女子寮の方へ歩き出した。
 移動しながら、3人にお互いを紹介をしていく。


「ハント様、こちらは私と寮の同室の、メリッサ・ジョーンズ嬢です」

「メリッサ、こちらのふたりは、私の従姉のモニカと、モニカのご友人のヴァイオレット・ハント嬢」

「モニカ、えー、もういいよね?」
 
「……調べたら、女性限定の免許合宿ってあるんですって。
 ヴァイに話したら、彼女も興味があるらしくて。
 ふたりで王都観光がてら、下見に来たの」


 急に思い立って来れる訳じゃないのに、わざと内緒にして、私を驚かそうとしたのね。
 先に言ってくれたら、それなりに接待を考えて……
 無理だ、私はまだ高等学院生だった。
 大学生ではないし、最先端のお店に案内など出来ない。


 取り敢えず、寮の面会室で私とメリッサが着替えるの待って貰って、ベイカーさんに電話を入れて、何とかならないか聞いてみようか?

 そう思って、寮までふたりを案内してきたのに。


 またもや、女子寮の前には。

 そこに居てはいけないふたりが立っていた。