そして迎えた結婚式。
朝からバタバタと一橋旅館は大忙しだった。
旅館で全ての支度を済ませた花と柊生を見送る為、玄関先には、喜び讃える中居頭のトミさんに番頭さん。
料理長や中居さん達までもが仕事そっちのけで集まって、旅館あげての盛大なお見送りになってしまった。
それを目にした全く知らないお客様は驚き、ドラマの撮影でもしているのかと思われる程だった。
白無垢に身を包んだ花といつにも増して紋付き袴姿が際立つ柊生を囲み、しばらく写真撮影が続いたのは言うまでも無い。
春暖かな日差しの中、
2人は、いや、紋付袴を着た小さな椋生も一緒に、黒塗りのピカピカ光るモダンな作りの車に乗り、近くの神社まで神前式へと出発する。
「柊君、不束者ですがらこれからも末永くよろしくお願いします。」
不意に花が柊生に頭を下げるから、柊生は驚き花の顔を穴が開くほどに見つめてくる。
「こちらこそ。どうか末永くよろしく。」
と、柊生も頭を下げる。
ついでに花の手を取り手の甲にキスを落した。
今度は花が驚く番で、びっくり顔で目が合い、2人で笑い合う。
それを見ていた椋生もチャイルドシートから、キャッキャッ、キャッキャッと楽しそうに笑う。
3人一緒ならきっと、何があっても大丈夫。
この先、どんな試練が待っていようと一緒に乗り越えていけるだろう。
沢山の人に囲まれて、時に助け合い、導いてもらいながら、輝く未来は今この手の中にあるんだと実感した。
fin.
朝からバタバタと一橋旅館は大忙しだった。
旅館で全ての支度を済ませた花と柊生を見送る為、玄関先には、喜び讃える中居頭のトミさんに番頭さん。
料理長や中居さん達までもが仕事そっちのけで集まって、旅館あげての盛大なお見送りになってしまった。
それを目にした全く知らないお客様は驚き、ドラマの撮影でもしているのかと思われる程だった。
白無垢に身を包んだ花といつにも増して紋付き袴姿が際立つ柊生を囲み、しばらく写真撮影が続いたのは言うまでも無い。
春暖かな日差しの中、
2人は、いや、紋付袴を着た小さな椋生も一緒に、黒塗りのピカピカ光るモダンな作りの車に乗り、近くの神社まで神前式へと出発する。
「柊君、不束者ですがらこれからも末永くよろしくお願いします。」
不意に花が柊生に頭を下げるから、柊生は驚き花の顔を穴が開くほどに見つめてくる。
「こちらこそ。どうか末永くよろしく。」
と、柊生も頭を下げる。
ついでに花の手を取り手の甲にキスを落した。
今度は花が驚く番で、びっくり顔で目が合い、2人で笑い合う。
それを見ていた椋生もチャイルドシートから、キャッキャッ、キャッキャッと楽しそうに笑う。
3人一緒ならきっと、何があっても大丈夫。
この先、どんな試練が待っていようと一緒に乗り越えていけるだろう。
沢山の人に囲まれて、時に助け合い、導いてもらいながら、輝く未来は今この手の中にあるんだと実感した。
fin.



