「今は体調大丈夫そうだけど、ちょっとでも何かあったら夜中だって起こしてくれ。
花の全てを知っておきたいんだ。
もう、内緒事は無しだ。」

布団に入って来た花を抱きしめ、柊生はそう乞うように言う。

「ごめんね。別に隠してたわけじゃ無いんだけど…心配掛けたくなくて…これからはちゃんと言うね。」

柊生をこんなにも落ち込ませてしまうなんて思わなくて、花は申し訳ない思いに駆られる。

「でも、実家に帰る時は柊君も一緒がいい。
出張の日とかは仕方ないけど、出来る限り側にいたい。」
珍しく花が積極的に柊生の広い背中に手を回し抱きついてくる。

「分かった。俺も出来る限り花の側にいる。」
そんな花が愛しくて柊生もこれまで以上に注意深く花を見ていようと心に誓う。

しばらく抱き合ったまま寄り添っていると、いつの間にか花は寝息を立てて眠り始める。

どうかこのまま朝まで花がぐっすり眠れるように、と柊生は祈らずにはいられない。

お腹に間違っても当たってはいけないと、そっと離れて寝顔を堪能しながらいつの間にか眠りに着いた。