「おはよう、すず。よく眠れた?」

「全く、、、」

そう今日が帝王切開の日
赤ちゃんに会えるドキドキと出産とはいえ
手術をするという緊張

「9時に凌と手術室で待ち合わせしている」

「うん」

「俺もずっといるから」

「うん」

元気がなかなか出ない。

手術の説明は以前、堂本先生から聞いていて
腰から麻酔を入れて赤ちゃんを出す手術をするらしい。全身麻酔じゃないから意識はある。

普通分娩は体力的にさせられないっていう海斗の判断で帝王切開になったけど
麻酔が効きにくいわたしからしたらすごく心配。
痛いんじゃないか...

海斗がちゃんと麻酔科の先生に
効きにくいことも伝えてくれたみたいで多めに入れてオペがスタート。


「海斗...怖い」

「大丈夫。俺て握ってる。感覚わかる?」

「うん」

下半身は全く感じないけど
手を握ってくれてるのはわかる。

堂「痛かったら言って。麻酔追加する。
切るのは痛くないけど赤ちゃん出す時変な感覚なるけど我慢してね」

「はい」

その言葉と同時に周りの医者や看護師がゾロゾロと動き始めた。

堂本先生が言った通り何も感覚はなく進んでいく。

堂「お腹ちょっと気持ち悪いよ〜」

「うぅ」

お腹の中を探られてる。

「すず、頑張れもうちょっとだ」

堂「赤ちゃんでるよ〜」