「……おいしい!」

 エリナはそう言って歓声をあげた。
 サンドイッチの表面は軽く焼いてあり、中にはハムとチーズが挟まれてある。挟んでからも軽くあぶっているのか、あたたかなパンを一口齧ると、とろりとしたチーズがエリナの口を喜ばせた。

 ひとつをあっという間に食べきってしまって、エリナが次を、と手を伸ばそうとすると、それを先回りするようにしてクーが手にサンドイッチをもってエリナに手渡した。

「……?ありがとう」

 渡されたサンドイッチを頬張る。今度の具は炒められた玉ねぎとローストビーフだった。胡椒がぴりりと効いて非常においしい。

「エリーがおいしいならよかったです」
「おいしい。でも多すぎないかしら。食べ切れなくてもったいないわ」
「大丈夫です」
「……?」