竜王の一途な溺愛~私が前世で孵した卵は竜王の卵でした!?~


「あ、が……ァ……!」

 リーハの体は、燃えた端から再生されてゆく。
 炎の蛇の戒めのせいで逃げることもできず、無抵抗に燃やされるそばから治り、また燃やされる苦しみとはいかほどのものだろうか。

 ……いいや、エリーのほうが、もっと苦しかった。もっとつらかった。もっとかなしくて、救いがなかった。
 彼女の人生をこんなに暗いものにしたのはこの男だ。ただ死にゆくなど許せるはずもない。
 再生するぎりぎりの炎をまとわせ、永遠に苦しめると決めて、目を細める。

 クリスは咆哮した。
 それは、怒りの声だった。同時に、どうしようもない、嘆きの声でもあった。