まるで無表情のレイラだが、通常より二倍ほど瞬きが増えた。その瞬きの多さを珍しく発見することに成功したルーカスが、思わずふっと笑った。 「言った通り、寒かっただろ?」 レイラは倍速瞬きのままコクンと頷いた。ルーカスは口を押さえてクスクス笑う。 (笑った!!ルーカス様が笑ったわ!) 「突然外に行きたいと言うから、なぜかと思ったが」