押してだめなら灰になる!!

「……なに,してるの?」



目の前で,へなへなと血夜くんが座り込んだ。

見ると,ヤンキー座りで私のように両手に顔を埋めている。



「色々,受け入れてます……思い返せば思い返すほど,嬉しくて。顔がにやけて死にそうです,助けてください朱鳥さん」

「知らないよそんなの」

「つれないなー朱鳥さんは」



私は私で,言いながら嬉しそうなのをどうにかして欲しい。



「僕は,入学して少しした頃でした。帰る時間がいつも被ってたから,いつも1人でいるところを見かけてて。すごく落ち着いてる人だと思ったのに……何もない草木や花を眺めて,たまに嬉しそうに笑ってたのを見て,その時ですね」



何が?

そう私が聞くより先に,血夜くんは言った。



「え,なにあの人可愛い。あんな可愛い人いるの? そう思いました。最初は先輩かと思ったんですけどね」



その時を再現するように,声色を変えて。

ずっきゅんと変な仕草をする。

私は余計なところを見られたと,口をもごつかせた。



「それで,僕の同級生だって……ほら,店であった年上の友達が言うから。朱鳥さんに告白した日,同じクラスになれやしないかと考えてたんです」