凰成さまと出会って、一週間。


「鈴愛ちゃん、ちょっとお茶淹れてくれる?」

「はい、準備してありますのですぐにでも」


 私は、彼と過ごす中で休憩する時間帯や好むお茶にお茶菓子、疲れている合図などがわかるようになり先回りも出来るようになった。


「鈴愛ちゃんは早いね……よく、俺のことわかるね」

「ありがとうございます、凰成さまのお役にたてて嬉しいです」

「お役に立ってるというか、もう鈴愛ちゃんいないと何も出来なくなりそうだ」


 凰成さまは、あははっと声を出して笑うと一口お茶を飲んだ。


「本当、お茶も美味しく淹れるよね……なんだろうこの渋みの前に来る甘み? 美味しいよ」

「光栄です。今日は、新茶を氷出しをしてみたんです。昨晩、冷蔵庫に入れて帰ったので……お気に召しましたか?」

「うん、とても。また淹れてよ、面倒ではなかったらでいいんだけど」


 そんなに気に入ってもらえたら嬉しい。

 たくさん調べて良かった。