「お久しぶりです、雪子さん。……いえ、今は唯奈さんという名前ですね。また、お会いできて嬉しいです」
声も浅見くんのまま。だけど確かに彼だ。……周作だ。
どうしよう。上手く声が出てこない。
「あの、周作、わたし……」
「僕はずっと、貴女に謝りたかった」
周作は、まっすぐ澄んだ瞳でわたしの目を見つめたまま言う。
わたしの知らないわたしのことすら見抜いてしまいそうな、そんな瞳。
「あの日、雪子さんを守れなかったことをずっと後悔していました。だからきっと、貴女にきちんと謝罪するまではこの世に留まり続けると思っていました」
「っ、周作はちゃんとわたしを守ろうとしてくれたわ! 何も謝ることなんてない!」
「……ええ。きっと貴女はそう言うだろうとわかっていました」
ドンっと、花火の音がひときわ大きく鳴る。
明るい光に、彼のはにかんだような表情が照らされた。
「それで気付きました。成仏できない本当の理由は、謝罪できていなかったからじゃない。ただ、伝えたかったからなんです。
……雪子さんのことを、心から愛していました、と」



