【短】またいつか、同じ夜空を見られたら

▽▲▽



「少しの間だけならいいっすよ。僕に取り憑いてしゃべることぐらいできるでしょ。幽霊なんだから」



目の前で浅見くんが、何かよくわからないことを言う。

そう思った次の瞬間、彼は目を閉じて膝から崩れ落ちそうになった。



「浅見くん!?」



びっくりして支えようとすると、浅見くんは静かに目を開けた。



『見た瞬間にびびっときたんだよね』

『雷に打たれた衝撃、的な』



どうしてわたしが雪子の生まれ変わりだとわかったのか。そう浅見くんに聞いたとき、彼はそう答えた。

全く理解できなかったその感覚が、やっとわかった。


今わたしの目の前にいる彼は、確かに浅見くんなのに、違う。

ごくりと唾を飲み込んでから尋ねた。



「しゅう、さく?」



緊張なのか興奮なのかわからないけれど、心臓が飛び出そうなぐらいバクバクしている。

とめどなく鳴り響いている花火の音より、心臓の音の方がずっとうるさい気がする。


浅見くんの身体をしたその人は、唇の端を少しだけ持ち上げるようにして笑った。二っと歯を見せて笑う浅見くんの笑い方じゃない。