浴衣を着ておしゃれをしてきたのも、楽しそうな笑顔を向けてくれるのも、……手を繋ぎたいと言ってくれたのも。全部、僕が周作さんの生まれ変わりだと信じているからだ。
手を繋ぐことを拒否してしまったとき、ずっと静かに僕らを見ていた周作さんは言った。
「……僕の生まれ変わりなら、きちんと彼女の望みを聞き入れたはずだ」
そうなのだろう。
やっぱり、もともと無理だったのだ。他人の記憶があるふりをするのなんて。
周作さんには悪いけれど、もう本当のことを言うべきだ。
ちょうど、そんな決意をした後だった。
「浅見くんは、……周作の生まれ変わりじゃあ、ないよね?」
北村さんは、周作さんのいるあたりをじっと見つめていた。
霊感の無い彼女から周作さんは見えていないはずなのに、二人はしっかりと見つめ合っていた。
「もうバレてるみたいだし、いいっすよね」
一応周作さんにそう言ってから、僕は北村さんをまっすぐ見つめた。



