北村唯奈。
別のクラスで話したことはなくとも、名前は知っていた。
生まれ変わりだなんて話に、それも同級生の話に繋がると思っていなかったので、思わず「は?」と声を上げてしまったのだ。
そしてそれにより、知らないふりをできなくなってしまった。
「キミには、僕の生まれ変わりのふりをして北村唯奈に話しかけて、親しくなってもらいたい」
仕方なく事情を聞いてみれば、彼が僕に頼もうとしていたのはこれだった。
周作さんは、自分の力不足で愛していた雪子を死に至らしめてしまったことを後悔し、ずっと謝りたいと思っていた。その未練で、この世に留まっている。
しかし彼には、雪子の生まれ変わりである北村さんに声を伝える術がない。そのため僕を通して謝りたいのだという。
「前世の記憶があるなんて話を信じてもらうところからハードル高いな……。わざわざ生まれ変わりのふりなんてしなくても、単純に周作さんの幽霊がいるって伝えたらいいんじゃないんすか?」



