【短】またいつか、同じ夜空を見られたら

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僕には幼い頃から霊感がある。

家族もそうだから、遺伝的なものなのだろう。


そんな僕に、周作さんが話しかけてきたのは二週間ほど前のことだった。



「浅見樹君。キミには僕の姿が見えているね?」



僕が「見える人」であることに気が付いた霊たちが話しかけてくることは珍しくない。

ロクなことがないので基本的にそういう霊を相手にしたりはしないが、彼はいかんせん粘り強かった。



「キミに頼みがある」



和服の下に襟のないシャツを着て袴を合わせるという、明治だか大正だかの古臭い雰囲気のある格好をした、若い男の霊。

悪霊ではなさそうだったので飽きるまで好き勝手しゃべらせておこうと思って放っていれば、彼は“早乙女雪子”なる人物について詳しく説明し始めた。


無視を決め込んでいた僕が彼の言葉に思わず反応してしまったのは、彼が説明の最後にこう言ったからだった。



「雪子さんは今、キミの同級生の北村唯奈に生まれ変わっている」