「ーーーーーそれでは、入学式を閉会いたします。」 先輩たちは始業式がこのあとあるらしいので待ってみることにした。 「保科、伊織。」 何度も心の中で復唱していたら、声が漏れていた。 「俺になんか用?」 あの日の優しさはなく、冷めきった声なのに どこか懐かしさのある声を聞く。 「えっ?」