最後の最後まで先輩たちがお客さんとして来てくれることはなかったのが心残りだけど、それ以上にとても楽しかった。 「以上をもちまして、今年度の文化祭の全日程を終了します」という、校内放送が鳴り響く。 「終わっちゃったねー」 黒板の装飾を剥がしながら、優花が呟いた。 夕暮れの教室は、驚くほど静かだ。 先程まであんなに眩しかった空間が、ただの『教室』に戻ろうとしている。 「瀬名くん帰ってこなかったね。」