甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

「……それは無理だ。」

「ど、どうしてですかっ……!」

 何が無理なの……? だって理仁さんには、彼女さんが居るんでしょ……?

 だから早く、離してほしい。

 今逃げなきゃ、私は……。

「何で……俺のこと、避けるんだ。」

 そう思って強引にでも理仁さんの手を振り払おうとした、その時。

 ……そんな、今にも泣きそうな声が私に届いた。

 それにつられてなのか、ぎゅっと心臓が痛くなる。

 何で……そんな事、分かり切ってるのに。

 やっぱり、理仁さんは意地悪な人だ。

「そんなのっ……理仁さんのことが、好きだからですっ!」

 だったらもういっその事、吐き出してしまおう。

 意地悪な理仁さんだから、少しは反抗しても罰は当たらないだろう。

 そして私は、自分の気持ちを言った事でたかが外れたのか、流れ出る水みたいに言葉を連ねていった。

「理仁さんのこと、どうしようもなく好きなんですっ! だから、好きな人が居るって聞いた時すっごくしんどくて……この前、理仁さんと綺麗な女の人が歩いてるの見たから、嫉妬してっ……でも、気持ちを伝えたら困らせちゃうから言えなくてっ……!」