甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

 それに、花火大会に行くと理仁さんへの思いが爆発しちゃいそうだった。

 だから、何度も断っていたんだけど……。

『いいじゃない千鶴! こいつと一緒に行ってもいいんじゃないかしら? もしかしたら、何か奢ってくれるかもよ?』

 なんていう、万季ちゃんの言葉が届いたんだ。

 万季ちゃんには何も言っていないから、私がここまで渋るのを知らない。

 そんな何気ない一言だったからこそ、怪しまれたくなかった。

 ここまで隠し通してきて、今言えるわけない。

 結果的にそういった結論に至った私は、悩みながらも怜司君と行く決断をした。

「それじゃあそろそろ行こっか、千鶴ちゃん。」

「あ、うんっ……。」

 ふっと柔らかな笑みを浮かべる怜司君は、さながら王子様みたい。

 でもドキドキなんて起こらなくて、申し訳なさが増えただけだった。

 やっぱり私、怜司君に甘えちゃってるのかもしれない……。

 お話を聞いてもらってからずっとそう思っていて、自然と足が止まってしまう。

「千鶴ちゃん?」

「……私、これ以上怜司君には甘えられないよ。」