甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

 千鶴の言葉なんて聞かずに、強行突破だって俺にはできる。

 だが……無理だ、そんな事は。

『こ、来ないで、ください……。今は、理仁さんに、会いたくないです……っ。』

 思いの外その言葉が響いて、俺の心臓を壊しかけてくる。

 自分に非があるのは、絶対だろう。俺に会いたくないって事は、そういう事だろうから。

 けどここまではっきりと拒絶された事は、相当嫌われてるって事だ。

 だったら……千鶴の為にも、会わないほうが良いんじゃないだろうか。

 なんて思うのは、自己防衛だと分かっている。

 言い訳なんて、したくない。

 それでも、“拒絶された事実”を直視したくなくてすり替えている。

 千鶴を言い訳に出して、自分を納得させようとしている。

 そんなダサい事、したくないのに。

「どうすればいいって言うんだよ。」

 今の俺には、どう動けばいいのか見当もつかなかった。



 そしてその日から、俺は千鶴から避けられるようになってしまった。

 これまでは定期的に一緒に夕飯を食べたり、互いの部屋に遊びに行ったりしていたが、それをめっきりしなくなった。