甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

 予想だにしていなかったその言葉に、思わず声が洩れそうになる。

 ……落ち着くんだ。

 そう思おうとするも、心の中には不安がますます募っていくばかり。

 俺は何を考えようとしてんだ。俺が考えてるような事じゃないはずだ。

 きっと、何か用事が入ったんだ。だから行けないって、千鶴は言って……。

《急にこんな事行っちゃって、本当にごめんなさい。でも、理仁さんには私よりも素敵な人が居るので……なので、その人と楽しんできてくださいっ……!》

 ……は?

 待て、何を言ってるんだ……?

 千鶴よりも素敵な奴が、俺に居る……?

 そんなわけ、ないだろう。

 俺にとっては千鶴が何よりも大事だし、素敵だと思うのも千鶴だけ。

 それなのに、千鶴はどうしてそんな事……。

「千鶴。」

《私もちょうど、急用が入っちゃったのでっ……だから、私のことなんて気にしないでくださいっ……。》

 どういう事だと聞きたくて名前を呼ぶが、千鶴はそんな状態ではないらしい。

 そんな様子に、ふっと違和感を覚えた。