……だから、心配になる。

 過保護だと思われてもいい。むしろ、そう思ってほしいくらいだ。

 俺がここまで気にして世話を焼こうとするのは、千鶴くらいだから。

 それに……俺はもう千鶴が居ないとダメになっている。

 こう言うと“重い”なんて言われるかもしれないが、本当にそうなんだから仕方ない。

 千鶴と俺は、約三年前からマンションの隣同士の部屋。

 それ故関わる事も多く、千鶴に惚れる要因も多かった。

 週一か二くらいの頻度で一緒に飯食べる時は、大抵千鶴が作ってくれる。

 俺も自炊くらいはできるが、千鶴の飯が美味すぎて毎回のように甘えてしまっている状態だ。

 千鶴は俺の飯を美味しいと言ってくれるが、断然千鶴の飯のほうが美味い。

 勉強会した時は分からないところをちゃんと尋ねてきてくれるし、分かるまで理解しようとする。

 幸いな事に俺はそこそこ頭は良いほうだと自負しているから、教えるのに持ってこいだった。

 まぁ、千鶴以外には死んでも教えねーけど。

 それ以外にも関わる事があったから、俺はすぐに千鶴を好きになった。