甘くて優しい青春恋物語 ~お隣さんと夏祭りと、熱くて甘すぎる恋~

 こっそりバレないように覗いてみるも、どう見てもカップルにしか見えない。

 気にする事でもない。理仁さんのことだから、私がこう思っちゃダメ。

 理仁さんに恋人さんが居ようが、私がどうこう思う権利なんてないのに。

 それ、なのに……っ。

「っ、うぅ……や、だよ。」

 理仁さんに彼女さんが居てもおかしくないって思ったのは、自分のはずなのに。

 なのにこんな惨めな気持ちになるのは、間違ってる。

 分かっている、はずなんだ……っ。

 とっくのとうに自分の気持ちに理解ができているのに、この期に及んで理解しようとしない。

 何かの見間違いで、恋人は居ないって。そう思いたくなくて仕方がなくて。

「……理仁さんって、好きな人いるんですか。」

 その二日後、どんな考えに至ったのか私は単刀直入に尋ねてみる事にした。

 多分、自分の中で何かをはっきりさせたかったんだと思う。

 はっきりさせて……自分の中にある、踏ん切りのつかない気持ちをなくしたかったのかもしれない。

 でも、逆効果だった。